橈尺骨骨折

小型犬の橈尺骨骨折

非常に多い骨折です。
当院で行う骨折手術の70%くらいはこの部位の骨折だと思います。




ただソファーから飛び降りただけ、抱っこしてて膝の高さから降ろしただけ、
それだけの理由で、骨折して来院されることが多いです。

当院ではこの部位を含めて、ほとんどの骨折手術をLCPプレートを用いて整復しています。



条件の良い、新鮮な橈尺骨骨折ではLCPプレートを用いた整復手術後は、特にギブス固定などもせず、2-3日で退院となります。
癒合不全の症例、再骨折の症例などでは、整形外科的固定に加えて、骨折の治癒を促すために、海綿質骨移植、FGF(線維芽細胞成長因子)、PRP(多血小板血漿)などを併用して、治癒を促進させます。


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 千葉県流山市鰭ヶ崎4-10
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猫の膵臓腫瘍

猫に発生した膵臓の腫瘍
あんまりお目にかかりません。

嘔吐を主訴として来院したネコちゃん、
腹部を触診すると一目瞭然、大きな腫瘤が触知されます。



ただ、CT撮影をしてもいまいち何の腫瘍か不明確、
胃の尾側、脾臓の内側、腎臓の腹側・・・、ここは膵臓?リンパ節?



最終確認は試験開腹です。
膵臓から連続している腫瘍でした。



脾臓の血管を完全に巻き込んでいるため、脾臓も一緒に摘出。




病理検査では非常に低分化な癌肉腫、起源不明とのことでした。




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2012.10.18 Thursday | 腫瘍23:57comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

レッグ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)

大腿骨頭壊死症、別名をレッグ・ペルテス病といいます。
動物病院にはよく来ます。
特に小型犬、最近だとT.プードルなんかにすごく多いです。
ほんの数年前まではポメラニアンばかりだったのに、犬種の流行りによりますね。

この病気、成長期に発生する病気で、大腿骨頭に何らかの原因で血流障害がおこり、
大腿骨頭が壊死をする病気です。
極めて軽度な状態や、極めて早期に特殊な手術をすること以外は、通常壊死をした大腿骨頭の切除が必要になります。



左側の大腿骨頭が剥離骨折しています。
血流障害を起こし、脆弱になった骨頭が剥離したものと思われます。



筋肉を分けて、股関節にアプローチ。



で、電動ノコギリで大腿骨頭を切除します。
電動ノコギリを購入できなかった頃は、骨ノミでスパンと切り落としていました。



手術後のレントゲンです、左側の大腿骨頭がなくなっています。
無くなった部分は、「偽関節」とよばれる関節の代替組織に置き換わり、
通常の日常生活には問題がない程度まで、歩行状態は改善します。
しかしながら、本来の関節ほど可動範囲(関節の動く範囲)が広くありませんので、
歩幅が広くなる、つまりは走ったりする時などは、左右の脚で歩幅が合わず、スキップします。

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2012.10.18 Thursday | 整形外科17:36comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

会陰ヘルニア

会陰ヘルニア
去勢をしていない雄犬特有の疾患で、
会陰部 (いわゆる尻)の部分の筋肉が委縮し、筋肉同士の結合が理解し、筋間から腹腔内臓器が出てくる病気です。



直腸が蛇行、脱出することで、便が出にくくなる、というのが主な症状です。
便がたまっていて、踏ん張る、けど出ないって・・・、辛そうです。



この手術の肝は、きちんと筋肉を把握することです。
外肛門括約筋、尾骨筋、肛門挙筋、内閉鎖筋、そして仙結節靭帯
後は単純にこれらを縫って、腹腔内臓器が脱出しないように閉鎖するだけ。



当院では、ほとんどの症例で内閉鎖筋フラップを利用しての整復」で対処しています。
筋肉の委縮が重度で、縫合が困難な時は人工物(インプラント)を使用します。

写真が全く面白くない・・・。

会陰ヘルニアは、去勢手術をしていればほぼおきません。
若いうちに去勢手術をしちゃうことをお勧めします。




2012.10.18 Thursday | 外科疾患17:19comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

鎖肛

鎖肛、わかりやすく言葉を変えると ”閉鎖肛門”です。
生まれつき肛門が閉鎖していて、排便ができない状態です。


この子は生まれてからまだ一度も便をしていません。
なので、おなかがパンパン。


真ん中の点みたいなのが、本来肛門があるべき場所です。
肛門の穴が完全に閉鎖しており、便が直腸内で停滞しています。



で、手術をして肛門をがばっと開けます。
これだけ大きく開けてもすぐにまた塞がってしまうことも多いので、繰り返しの手術が必要になることもあります。


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膣平滑筋種

膣平滑筋種
避妊をしていない雌犬に発生する、膣の良性腫瘍です。

避妊をしていない老齢犬では、結構よく見る腫瘍です。
基本、女性ホルモンに反応して大きくなる良性の腫瘍で、多発します。


お尻からなんか出ているの・・・、気になる?


陰部からこんな巨大なものが出てきます。
外からは見えない膣の中で大きくなって、入りきらなくなると急に外に出てきます。
奥にはこの腫瘍以外にも、複数多発しているのが普通です。


麻酔下で引っ張るとこんな感じ。


尿道を巻き込まないようにしっかりと確認して、


縛って、チョンと切って終了です。

で、この後は避妊手術、いわゆる卵巣子宮摘出術が必須です。
女性ホルモンに反応して大きくなり、また多発しますので、避妊手術をしないと必ず再発します。
逆に、腫瘍を切除せずに避妊手術だけをすると、結構腫瘍縮むんです。




会陰形成手術

会陰形成手術

陰唇皺壁を健常な形に整える手術です。
女の子の陰唇が奥に入り込んでしまうことにより、細菌性膀胱炎を慢性的に誘発します。

この子も慢性的な細菌性膀胱炎の原因として、陰唇の形態的問題が考えられ、
それを整復するために手術を実施しました。




陰唇が皮膚に埋もれて見えません。



めくると出てきます。
この陰唇部が皮膚に埋もれているために、尿道が常時皮膚に接触した不衛生な状態となり、慢性的な細菌性膀胱炎を誘発します。



手術は、会陰部の皮膚を三日月状にごっそりと切除し、縫合していきます。
すると、陰唇が上方に引っ張られ、



こんな感じで引っ込んでいた陰唇が表に出てきます。


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2012.09.05 Wednesday | 外科疾患17:23comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

ウサギの皮膚腫瘍

ウサギさん皮膚腫瘍

かなり大きめの皮膚腫瘍です。



陰嚢に接しており、あまり皮膚切開に余裕がとれません。
血流も豊富です。




術後はすっきり。
エキゾチックアニマルの手術では、皮膚縫合はすべて埋没縫合で行います。
エリカラなどいりませんので。









超大型犬の避妊手術

ニューファンドランドの女の子、体重が52kg
超大型犬
避妊手術です。

避妊手術、すなわち卵巣・子宮摘出手術は日常的に行われる手術ですが、
小型犬の避妊手術と、大型犬の避妊手術では難易度が全く変わります。

正直・・・、とても大変です。





うちの手術台に入り切っていないです・・・。
ちなみに、当院で過去に手術を行った最高体重は90kgセントバーナードです。


頭がでかくてかわいいですね。
とっても良い子なんです。



体は大きくても切開創は10cmくらい。
卵巣・子宮はさすがに大きいです。



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2012.05.30 Wednesday | 生殖器系21:43comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

ウサギの避妊と膀胱結石

 うさぎさんの避妊手術膀胱結石手術です。




ウサギさんの手術の基本スタイルです。
万歳してウルトラマンみたいなカッコになってしまいます。




犬・猫・フェレットと同様に、気管挿管による呼吸管理及び血管を確保しての静脈点滴必須です。
他の動物よりは気管挿管はやや難しいですが、
安全なウサギの麻酔のためには重要な要素となります。



まずは避妊手術。右側が摘出した卵巣・子宮です。
ウサギは子宮癌の発生が多く、卵巣・子宮摘出のみがその予防方法となります。



次に膀胱結石摘出手術
ウサギは膀胱壁が薄いんで、縫合がいつも不安です。