短頭種症候群、その2:鼻孔狭窄整復手術

前回に引き続き、短頭種症候群に対する手術です。

短頭種は鼻の入り口も非常に狭くなっております。
前回掲載した軟口蓋過長症に対する治療に、この鼻腔狭窄の拡張手術を併用することで、格段に治療後の改善が良くなります。


術前の写真です。鼻の入り口が狭いのわかります?


左の鼻だけ拡張後



この鼻腔狭窄の拡張手術と、軟口蓋過長の切除手術を、若い年齢で手術を行った症例は、
術後「スースー」します。
術前「ブーブー」してたのが、「スースー」になります。

短頭種症候群、その1:軟口蓋過長症

短頭種症候群。

その名の通り、短頭種であるパグフレンチブルドッグなどの顔の短い犬種に発生する疾患です。
鼻や軟口蓋、咽頭などが狭く、空気の通過に抵抗を生じ、その結果として気管虚脱や消化器疾患など様々な合併症を併発する疾患です。

この疾患に対する治療として、長くなった軟膏蓋を切除したり、狭い鼻を広く整形したりします。


この長い軟口蓋が空気の通過を妨げ、ガーガーと息苦しそうな呼吸を招きます。

余分な軟口蓋を切除して縫います。


切除した軟口蓋です。

この手術の注意点は何と言っても麻酔です。
麻酔覚醒時に呼吸困難となることがありますので、完全に麻酔から覚醒するまで、一時も目を離せません。

短頭種症候群に対しての手術は、2歳くらいまでなら安全に、簡単にでき、且つ手術後の改善もよいです。
まだ二次的合併症が少ないので。
中-高齢になり、重篤な呼吸困難を発現した後での手術は、危険を伴いますし、手術後の改善もあまり見込めません。

呼吸が苦しそうな、呼吸音の大きい短頭種は、重症化する前の手術を推奨します。