眼瞼裂傷

眼瞼裂傷
犬同士で喧嘩して、バックリいかれました。



瞼がバックリ切れています。




きれいに縫合。
眼瞼は血流が多く、治りが非常に早く、綺麗に治ります。



2012.04.19 Thursday | 外科疾患17:03comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

骨盤骨折

交通事故による骨盤骨折
最近は本当に少なくなりました。

この子はシーズー、首輪が外れて脱走してしまったそうです。



右側の腸骨体が骨折し、骨盤腔が極端に狭くなっています。
また、左側股関節が脱臼し、仙腸関節が外れています
恥骨・坐骨も2ヶ所ずつで骨折しています。
かなりバッキバキです。

理想的にはすべての骨折・脱臼部位を整復するのですが、
今回は飼い主様の金銭的なご都合により、
必要最低限でなるべく低コストで済む方法で、且つもちろん元の日常生活に戻れる方法で手術を実施しています。



重要なのが、右の腸骨体骨折を適切に整復し、
骨盤腔の狭窄による発生する便秘症のリスクをなくすことです。




かなりいい感じに整復されました。
骨盤がきれいな形をしています。
左側股関節は大腿骨頭切除を行い、仙腸関節への負荷を軽減しています。

骨プレートはSYNTHESLCPプレート、安心感抜群です。

手術部位を必要最低限にすることで、コストも半額くらいになりました。


 ファミリー動物病院 
 千葉県流山市鰭ヶ崎4-10
 
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フクロモモンガの断脚手術

フクロモモンガの脚の切断手術です。

フクロモモンガは隠れるのが大好きです。
とにかく何かにもぐります。
この子はどうも潜っていた袋に脚を引っかけてしまったようで、それを気にしてかじり、
完全に脚が骨だけになってしまいました。


こんな感じで、左後肢が完全に骨だけになってしまっています。
この子達は自分をかじってしまうことが往々にしてあります。

手術のポイントもそこにあります。
いかにかじられない手術を行えるか、いかにかじられても大丈夫な手術をするか、
手術の成否はすべてそこにかかっています。



麻酔はこんな感じ。
鎮静・鎮痛後に、ガス麻酔で維持をします。
気管内挿管を行わない点を除いては、ほとんど犬・猫と同じ麻酔です。







すっきり。
多少なめられても大丈夫に縫ってあります。



猫の門脈体循環シャント

門脈体循環シャント(猫)

先天的な血管異常により、本来肝臓を経由して全身にめぐる血液が、異常血管の存在により肝臓を経由せずに全身にめぐってしまうことにより発現する病態。
本来肝臓が解毒する毒物が全身にめぐることによる中毒症状や、肝臓の血液循環が阻害されることによる肝機能障害などによって、様々な症状を呈します。

この病気は比較的犬に多く、猫では少ないです。

治療はごく単純、通常1本存在する異常血管を縛るだけです。
が、これが大変。
血管は様々な部位にあり、また縛ることによって血液循環が変化するため、術中あるいは術後の合併症にかなり注意しなければいけない病気です。



まずは術前のCT撮影
これによって異常血管の存在を確認=門脈体循環シャントの確定診断を行ない、
また、手術計画を練ります。
この子は左結腸静脈が、左腎静脈を介して大静脈に合流する、まれなタイプの門脈シャントでした。



で、おなかを開けて、予定通りのところにシャント血管を確認。
真ん中の太いのが異常血管(シャント血管)です。






次に門脈圧測定
これがこの手術の肝です。
シャント血管を縛ると、今まで肝臓に行かなかった血が全て肝臓に向かいます。
その結果、門脈(肝臓に向かう血液)の血圧が上昇し、一定以上上昇すると様々な合併症を呈します。
ですので、必ず門脈の血圧を測定し、過剰に血圧が上がってしまわないか、確認してシャント血管の結紮方法を決定します。




この子はシャント血管の結紮前の門脈圧が7mmHg、仮結紮後が12mmHg
1回の手術で完全結紮が可能な門脈圧です。




で、血管を結紮して手術終了。




終わったの?
終わったよ!!!


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短頭種症候群、その2:鼻孔狭窄整復手術

前回に引き続き、短頭種症候群に対する手術です。

短頭種は鼻の入り口も非常に狭くなっております。
前回掲載した軟口蓋過長症に対する治療に、この鼻腔狭窄の拡張手術を併用することで、格段に治療後の改善が良くなります。


術前の写真です。鼻の入り口が狭いのわかります?


左の鼻だけ拡張後



この鼻腔狭窄の拡張手術と、軟口蓋過長の切除手術を、若い年齢で手術を行った症例は、
術後「スースー」します。
術前「ブーブー」してたのが、「スースー」になります。

短頭種症候群、その1:軟口蓋過長症

短頭種症候群。

その名の通り、短頭種であるパグフレンチブルドッグなどの顔の短い犬種に発生する疾患です。
鼻や軟口蓋、咽頭などが狭く、空気の通過に抵抗を生じ、その結果として気管虚脱や消化器疾患など様々な合併症を併発する疾患です。

この疾患に対する治療として、長くなった軟膏蓋を切除したり、狭い鼻を広く整形したりします。


この長い軟口蓋が空気の通過を妨げ、ガーガーと息苦しそうな呼吸を招きます。

余分な軟口蓋を切除して縫います。


切除した軟口蓋です。

この手術の注意点は何と言っても麻酔です。
麻酔覚醒時に呼吸困難となることがありますので、完全に麻酔から覚醒するまで、一時も目を離せません。

短頭種症候群に対しての手術は、2歳くらいまでなら安全に、簡単にでき、且つ手術後の改善もよいです。
まだ二次的合併症が少ないので。
中-高齢になり、重篤な呼吸困難を発現した後での手術は、危険を伴いますし、手術後の改善もあまり見込めません。

呼吸が苦しそうな、呼吸音の大きい短頭種は、重症化する前の手術を推奨します。


カメの嘴削り

カメの嘴過長。
過剰に伸びてしまった嘴を削って、正常に近い形に整復します。



上顎の嘴が伸びてしまっています。
原因は様々ですが、栄養の不均衡に起因することが多いので、
食事内容、紫外線照射などには気を使っておきましょう。



こんな感じで削ります。
通常は麻酔は必要ありません。ちょっとの間我慢してもらっちゃいます。




肛門周囲腺腫

肛門周囲腺腫

基本的には去勢をしていない雄犬に発生する良性の腫瘍です。

肛門周囲の無毛部位に存在する腺組織に発生するのですが、
この組織は肛門周囲だけではなく腹部や包皮、はたまた頭部にまで分布しており、肛門周囲腺腫と名付けられていながら、いろんな部位に発生します。
また、男性ホルモンに感受性を持つ腺組織に発生するのですが、去勢をした雄犬や雌犬にも発生は見られます。

小さな腫瘍で、未去勢の雄犬に発生した場合には、去勢手術のみでも治療として十分です。

注意点は、悪性である肛門周囲腺癌肛門周囲腺上皮腫の場合には、早期摘出が必要ですので、術前の検査などでそこら辺を判断してから手術に入ります。



今回の症例は雌犬での発生ですので、摘出します。



肛門の腫瘍摘出後は吸収される縫合糸を用いて皮内縫合します。

雌犬で肛門周囲腫瘍が発生した場合は多くが悪性です。
が、この症例は良性でしたので、これで治療終了です。


2012.01.20 Friday | 腫瘍01:08comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com

フェレットの毛玉症

フェレットの毛玉症

この症例は結構多いです。
主に食欲不振、そして嘔吐を主訴として来院されます。

CT撮影すると、胃内にしっかりと毛玉が映ります。

症状を呈している、大きな毛玉は内科療法ではどうすることもできません。
小さな毛玉の場合には、つるっと流れてウンチに出てくることもありますが。



おなかを開けると、胃内に毛玉が充満しているのがわかります。


こんな感じで、胃を切開して、毛玉をずるずるっと取り出します。


取り出した毛玉はこんなのです。
そのまんま、フェレットの胃の形になっています。

今後再発しないよう、毛玉除去剤を定期的に投薬していただきます。


猫のワクチン誘発性肉腫

猫のワクチン誘発性肉腫 

猫に特異的に発生する、ワクチン接種部位に生じる悪性腫瘍です。
白血病ワクチンの接種後の肉腫発生が問題視され、最近では不必要なワクチン接種はなるべく避けるよう、推奨されています。

このワクチン接種部位に発生する肉腫・・・、かなりな厄介者です。
ひとたび発生すると、根治が非常に難しい。

予後を決めるのは、なるべく早期に発見し、早期に治療に入ることと、
1回目の手術で勝負を決めること!
なので、可能な限り広範囲に、びっくりするくらいガッツリと、採ります。



まだ3cmくらいの腫瘤。
念のためCT検査で、転移の有無、浸潤の程度を評価します。

で、その後に、


ガッツリととります。
こんなに採って、縫合できるのか?と疑問に感じるくらい広範囲に切除します。



もちろんしっかりと縫合します。

こんな手術が必要のないよう、
猫ちゃんは室内で飼育し、白血病ワクチンを打つ必要のない生活環境で暮らしましょう。

2012.01.18 Wednesday | 腫瘍02:34comments(0)trackbacks(0) | by http://www.family-ah.com